2010年8月15日日曜日

舞台のいたずら。小島慶子キラ☆キラより。

2010年5月21日の小島慶子キラ☆キラより小金井市カンナちゃんのメッセージを引用です。

昔オーケストラでお仕事をしていた時の話です。
リハーサルが終わると楽譜を譜面台に置いたまま舞台袖に下がり、本番までの時間を過ごします。
しかし楽器によっては本番直前に舞台に戻ってチューニングをする人もいるんです。
私はステージの上段にいることが多い楽器でしたので、お客さんから見ると裏側からの観察をよくしていました。
本番が始まるとクラシックですから真剣な面持ちで演奏しているのですが、時々いたずらがあって、演奏中譜面をめくったとたん裸の写真がでてくる。

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裏から見ると噴出しそうないたずらばかり。
本番直前に人のポジションにいって楽譜に色々と仕込んでいるんです。
知っている人はニタニタ顔で見ていましたが、仕掛けられた人は犯人探しに躍起になっていました。

この日パートナーの小倉久寛さんが芝居には良くこういういたずらがあることを話していました。
食パンにバターではなくカラシが塗ってあったり、お酒を飲むシーンで本来だったら水を入れておくべきなのに本当の酒が入っていたり、といったことが舞台ではあるそうです。
こういういたずらをすると三宅裕司さんはすごく怒って、

「そんなことをするな。自分たちだけで楽しむのは失礼だ。やるんだったらお客さんにもわかるようにやれ」

と叱りつけるそうです。
舞台モノはハプニングも含めて魅力だと思うのですが、仕掛けの内容が小学生がそのまま大人になったような内容ばかりなのには笑ってしまいます。
この日は
「背毛はないんですか?」とか、「郵便ポストに似てる」、とか、「胸毛は?」とか、小島さんは得意の愛情あふれる失礼な質問を連発していましたが、舞台の話をするときはちょっとイイ話で閉めたり出来るところもなかなかいい感じでした。
大人が全力で小学生並みのことをやるというのは結構面白いものです。
大人になってから鬼ごっこをしたりすると異様に盛り上がったりするものですが、いたずらに関してもきっとそうなのでしょうね。
実際にいたずらをするわけにはいかないのですが、やった話を聞くだけで元気がでるのは不思議です。害のないいたずらも世の中にはきっと必要なのでしょう。