ジャーナリストの神保さんが、アフガニスタンで拘束されていた常岡さんについてしゃべっています。
かなり面白かったです。
今日はすごい話をきいた。
彼(常岡さん)はタリバンに捕まっていたとされていたが、実際は地元の軍閥に捕まっていた。
目的は身代金目当てで、日本政府と交渉して、(本当はどうかはわからないが)でなくて、今度カルザイ政権と交渉してでなかったので、開放された。
その間、暴力的な扱いを受けることはなかった。
一般の民家で必ずしも良い食事ではないが3回食事が出る。
兵士が一二回様子を見に来て雑談をして帰ってくるという感じだった。
一番驚いたのは拘束中にツイッターで常岡さんがつぶやいたことだった。
リアルタイムで神保さんはみたわけではないが、日常兵士と接していたときに、ノキアの最新型の携帯電話を持ってきた。
彼は使い方がわからないので、その電話を使ってアクセスの仕方を見せてあげているときに、ツイッターを使ってつぶやいた。
最初は本物か疑問に思われた。
今日の会見であれはなんだったのかと聞いたところ、こういう経緯が話された。
決死の覚悟だったとは思うが、教えてやるよ、面白いだろとという感じで教えていたのが面白い。
政府がきちんとある国だときちんとビザを取って取材できるが、内戦状態の国だと、政府があっても政府が支配していない地域があったり、ひどい人権侵害があったり、対人地雷の問題があったりすると、政府の許可をとっても入れない。
アンゴラやモザンビークなどにいったことがあるが、こういう取材は本当に大変。
ゲリラの支配地域は地図に書いていなかったりするが、ここから先ゲリラ支配地域と書いてあるところがあって、そこを超えると生きてかえってこれないと警告される。
暫く行くと、アンゴラの時はそうだったが、ゲリラのパトロールにみつかる。
ここで打たれたら終わりだが、うまいことああだこうだといって、安いデジタルウォッチなんかをあげて、
地域の支配者に連れて行ってもらえる。そこで事情を説明すると、そこで勝負になる。
そこで歓待されるか、やられてしまうか、そういうたぐいの取材にならざるをえない。
ただ、そこを超えないとこういう取材はできない。
あまりふらふら動いたりすると地雷があぶなかったりするので、はやくみつけてくれないかな、などと考えたりする。
気をつけないといけないのは、報じられ方では、日本人ジャーナリストゲリラ軍に拘束、とか出てしまうかもしれない。
このへんはデリケートなところで、仮にうまく取材して出たとしても、ゲリラ地域取材を公言すると政府側に疑われたりする。
実はアンゴラにはユニタというゲリラ軍がいた。
仲良くなると鶏のバッチをユニタはくれたりするが、このバッチを持っていることが政府軍にみつかると、本当に危険なことになる。
もらったバッチは隠しきって(カバンの二重底の中に穴を作って隠した)持ってきたが、内線地域の取材は本当に大変なことだ。
内戦の取材はどうしても潜入しているのか拉致されているのかわからないような状態になりかねない状態になってしまうという話は面白かったです。
常岡さんを拘束していたのがタリバンではなくアフガニスタン政府側の人間だったとするなら、支援の見直しがされるのか、「貸し」として外交カードの一枚として扱われるのかはわかりませんが、本当のニュースの感触はまるで現実の事でないみたいにひどい惨状がダイレクトにつたわるものなのかなあ、と思いました。
こういうジャーナリストの方というのはどう育ったらこうなるのか、他の安穏を好む人々と何が違うのか、是非知りたいと思いました。